ビジュアル表現のコツ

色や画像は、言葉以上に多くの情報を伝えます。 印象をコントロールするための基本テクニックを学びましょう。

Visual Design

色の選び方

色は使いすぎるとごちゃごちゃしてしまいます。 基本は3色に絞ることです。

  • ベースカラー (70%): 背景色など、最も広い面積を占める色。白や薄いグレーが一般的。
  • メインカラー (25%): ブランドイメージを決める主役の色。ロゴの色など。
  • アクセントカラー (5%): 強調したい部分に使う色。メインカラーの補色(反対色)などが目立ちます。

配色を決めるプロセス

  1. ブランドカラーや既存資料を収集し、禁止色も含めた色のルールを把握する。
  2. カラーホイールで補色・類似色を確認し、コントラストと調和のバランスを整える。
  3. 実際の資料で試し、モノクロ(グレースケール)にした場合でも階層が分かるか確認する。

画像の選び方

画像は「なんとなく」選ぶのではなく、伝えたいメッセージを補強するものを選びましょう。

💡 良い画像の条件

  • 高画質である: ぼやけた画像は信頼性を下げます。
  • 余白がある: 文字を乗せる場合は、ごちゃごちゃしていないスペースがある画像が使いやすいです。
  • トーンを合わせる: 複数の画像を使う場合は、色味や明るさを揃えると統一感が出ます。

社内外のプレゼンでは、実写写真(リアリティ重視)とイラスト(抽象化)が使い分けられます。対象読者の理解度や文化に合わせ、適切な表現方法を選びましょう。著作権とライセンスにも注意が必要です。

アイコンと図解の活用

複雑な情報もアイコンや図解で視覚化すると、理解がスムーズになります。ただし、意味があいまいなアイコンは混乱を招くため注意しましょう。

  • 統一されたスタイル:線の太さ・角の丸み・色数を揃える。
  • テキストとの組み合わせ:アイコンだけで意味が伝わらない場合はラベルを併記。
  • フローチャート:プロセスは矢印や番号で流れを表現し、読み手を導く。

データの見せ方

数値や指標を伝えるときは、目的に応じたチャートを選びます。誤解を招かないよう、目盛りや凡例の扱いにも気を配りましょう。

  • 棒グラフ:項目間の比較に最適。横棒はラベルが長いときに使う。
  • 折れ線グラフ:時系列の推移や傾向を表現。
  • 円グラフ:構成比を示す。ただし項目が多いと判別しにくくなる。
  • ヒートマップ:強弱を視覚化。色の意味を凡例で明確にする。

視覚的な嘘をつかない

目盛りの省略や3Dグラフはデータの印象を誇張する可能性があります。正確さと分かりやすさを両立させることが重要です。

アニメーションとモーション

動きのある表現は注目を集めやすい反面、使いすぎると混乱を招きます。目的を明確にし、最小限の動きで情報を伝えます。

  • フェード/スライド:ページ遷移や要素の登場を自然に見せる。
  • 強調アニメーション:重要なボタンや通知に短い動きを付ける。
  • ローディング表示:待ち時間を可視化し、離脱を防ぐ。

モーションは「時間」「タイミング」「緩急」の3要素が鍵です。資料ではGIFや動画、インタラクティブツールではマイクロインタラクションを活用しましょう。

ブランドとの整合性を保つ

ビジュアル表現はブランド体験の一部です。社内ガイドラインに沿って、一貫性のあるビジュアルを提供しましょう。

  • ロゴの扱い:最小サイズ・余白・背景色の指定を守る。
  • 写真トーン:コントラストや彩度、光の向きをそろえる。
  • テンプレート:タイトル頁・本文ページなど主要レイアウトを統一。

ブランドアセットは共通ドライブに整理し、最新版が誰でも使える状態を維持しましょう。